初めてのバイクタンク修理!2ヶ月以上格闘して蘇らせたレストアの裏側
古いバイクのレストアにおいて、ガソリンタンクの状態はマシンの寿命や見た目を左右するとても重要な要素だと感じます。購入当初のVT250スパーダは、外装の剥がれ、ガソリンの固着、サビとボロボロの状態でした。左側と右側で劣化の度合いが異なっていて、あしゅら男爵になってました(^^)


初めての作業ということもあり、結果的に2ヶ月以上の長い格闘となりましたが、漏れない綺麗な状態に仕上げることができました。今回はその過酷なタンク補修の方法をまとめました。
1.固着したガソリンとサビと戦う
VT250スパーダ購入当初、タンク内は固着したガソリンとサビでボロボロでした。ひたすら水とナット(物理的にかき出すため)と油の洗剤で洗浄しました。(これが1番大変だった)
錆び取りはAZさんを使用しました。効果十分でした(^^)
とてつもない時間がかかるので、グラインダーと溶接機がある場合は切断し、洗浄後、溶接することを強くお勧めします(^^)
タンク補修してる時は溶接機持ってなかったので、この方法を思いつかなかったんですよね、、、。
2.ネオリバーで塗料の剥離
タンク内部が綺麗になったところで、次は外装の塗装を剥がしていきます。定番の強力剥離剤「ネオリバー」を使い、古い塗料をベロベロに剥がして完全な鉄の地肌を出しました。

するとここで衝撃の事実が発覚。なんと、目視できるレベルで「とても小さな穴(ピンホール)」が空いていたのです。はんだ付けをした後、なぜかまだ水が漏れる、、、原因を調べた結果、なんと外壁ではなく「タンクの内部を通っているパイプ自体」に穴が空いていたんですね。これには参りましたね。
とある方のブログを見つけ、(バイクタンク 中のパイプ交換で検索してください)その方の手順を参考に補修しました。パイプ補修についての記事も書きました。興味のある方はこちら↓

3.タンクの凹みの補修 100均ヘラが活躍
ネットの板金動画でよく見かける「凹みにワッシャーを溶接して引っ張って直す方法」をやろうかと考えたのですが、そのときは溶接機持ってなかったので、今回はパテ盛りで凹みを誤魔化す作戦に出ました(^^)
しかし、タンク特有の美しい曲面をパテだけで出すのは想像以上に難しく、塗っては研ぎ、塗っては研ぎを「5回」ほど繰り返して、ようやく納得のいく下地が完成しました。
ここで裏技というか、めちゃくちゃ役に立ったのが100均(セリアやダイソー)で売っているパテ盛りヘラです。これを導入した瞬間、100円で世界が変わりました(笑)。素人DIYならこれで十分です。
4.POR-15でタンクをコーティングする
タンク内コーティングと調べるといろんな商品があるんですけども、por15がとてもいいらしく使うことにしました。
よくネットでpor15でコーティングしようと思ったら失敗した!みたいなのあるんですけど、タンクシーラー用じゃないの買ってたり、乾燥が足りなさすぎたりしてるんですよね。
私が実践して一発で成功した、手順を説明します。
- 内部洗浄&完全乾燥: 洗浄後、丸2日ほどタンク内部を完全に乾燥させます(布団乾燥機のノズルを突っ込んで温風を送ると爆速で乾くのでおすすめです)。
- 脱脂: シンナーを入れ、内部の油分を完全に飛ばして、さらにしっかりと完全乾燥させます。
- 養生: ガソリンコックやボルト穴、底面の穴をゴム栓等でガッチリと塞ぎます。外装塗装前の作業だったので、タンクの表面に養生はしませんでした。
- 撹拌(重要): POR-15の缶は絶対に振ってはいけません(気泡が入るため)。開封後、割り箸などを使って底からじっくりと良くかき混ぜます。
- 注入: タンクの外側の塗装面につかないよう、じょうごや紙を丸めた筒を作って、内部にゆっくり流し入れます。
- 行き渡らせる: タンク全体の内壁に液がしっかり馴染むよう、ゆっくりと時間をかけてタンクを回します。
- 排出と乾燥のコツ: 全体に行き渡ったら余った液を排出します。ただ、スパーダのタンクは内部形状が複雑でうまく全量を排出できません。そこで今回は、フロント側(前方)にタンクを傾け、余った液が前方の安全な位置で固まるように固定して乾燥させました。
- 放置: そのまま触らずに1週間ほどじっくり放置して、完全硬化すれば完成です!
かなり時間と手間がかかる作業です(^^)
5.外装塗装(エアガンで2液ウレタン)
タンク内部のコーティングが終わったら、いよいよ塗装準備をしていきます。
使ったのは関西ペイントさんの2液ウレタンです。
1:10の希釈なので、高価なウレタン塗料ではないですが、素人にはこれで十分ですね。
塗装は気合と根性ですので、焦らずゆっくり時間をかければある程度綺麗にできます。


塗装についてはこちら↓

6.周辺パーツ
・ガソリンコック(負圧コック): 嬉しいことに、ホンダ純正新品がまだ出ました!(2024年8月時点確認、品番:16950-MR8-003)。どうやらVFR400R(NC30)などと共通部品のようです。もしゴムパッキンだけの劣化なら、別車種の社外リペアパーツ等もあるみたいですので、気になる方は頑張って調べてみてください。
・タンクキャップ: キャップ自体を塗装する方も多いですが、30年前の部品なので内側のゴムパッキンが確実にカチカチに劣化しています。ここは安全のためにも新品交換が無難だと思います(^^)。今回は運よく純正未使用品をゲットできたので、鍵のシリンダー部分を丁寧に分解し、メインキーで開くように組み替えて交換しました。
・エンブレムの流用カスタム: 仕上げのタンクエンブレムには、なんとホンダの四輪ミニバン「ステップワゴンスパーダ」の純正エンブレムを流用!これを3000番➔7500番のコンパウンドで磨き上げ、定番の3M製両面テープで貼り付けました。
まとめ
バイクの顔であり、象徴とも言えるガソリンタンクの補修は、本当に多くの時間とコスト、そして忍耐が必要な作業ですね〜。でも、初めてのタンク修理にしては我ながら上出来、大満足の仕上がりになりました!
今のところガソリン漏れも一切なく、非常に好調を維持しています。もし次にタンクをレストアする機会があれば、その時は溶接機を使って楽します。(必ず)
少しでも参考になれば幸いです。それでまた。本日もご安全にー!またね。


コメント