みなさん、こんにちは!さばです。
我が家にやってきたVT250スパーダ、不動車あるあるなのですが……案の定、フロントフォークが点サビだらけ&オイル漏れでドロドロの、いわゆる「終わっている」状態でした(笑)。
フロントフォークがこの状態だと、せっかく走るようになってもブレーキをかけるたびにフニャフニャしますし、漏れたオイルがブレーキディスクに付着したら最悪ブレーキが利かなくなり大事故に繋がります。
そこで今回は、オイルシール類を全取っ替えする「フロントフォーク完全オーバーホール(OH)」の全手順を解説します!
ブログで読むと一瞬ですが、固着したボルトとの戦い、そしてDIYならではの信じられないトラップなど、リアルな裏話とコツを合わせてお届けします。

今回使用した部品&工具
使用したパーツ
- ホンダ純正 オイルシール & ダストシール
- ホンダ純正 スライドメタル & ピストンリング
- ドレンボルト用ワッシャー(銅ワッシャー)
- フロントフォークオイル(YMAHA G-10使用)
- 新品の社外インナーチューブ(これが後に悲劇を生むことに…)
用意した特殊工具・アイテム
- ロング六角レンチ(6mm)(フォーク底のボルト用)
- インパクトドライバー(マキタ使用 神ツールです‼)
- 塩ビパイプ(シールを打ち込むツール)
- 油面調整ゲージ(注射器にタイラップを巻いた自作でもOK)
- パーツクリーナー(一瞬で消えるので大量に用意!)
フロントフォークOH・実践手順
作業は大きく分けて「車体からの取り外し」「分解・洗浄」「組み立て・オイル注入」のステップで進めていきます。


STEP 1:車体からの取り外しと「最大の難所」
- 車体をジャッキアップする前に、あらかじめフォークトップキャップと、フォーク最下部(裏側)にあるソケットボルト(6mm)を少し緩めておきます。 ここがポイント! 車体から外した後にここを緩めようとすると、フォーク全体がくるくる回ってしまい、緩めるのが絶望的になります。特に底のボルトはインナーチューブが共回りしやすいので、車体にガッチリ固定されているうちに、ロングレンチやインパクトで「一瞬のトルク」をかけて緩めるのがコツです。インパクトドライバーの使用を強くお勧めします!
- キャリパー、フロントホイール、フェンダーを取り外し、トリプルツリー(三又)のクランプボルトを緩めて、フロントフォークを下に引き抜きます。
STEP 2:分解と地獄の全洗浄
- 緩めておいたトップキャップを外します。中に強いスプリングが入っているので、キャップが顔面に飛び出さないように手でしっかり押さえながら慎重に回してください。
- 中のフォークスプリング、カラー、ワッシャーを抜き取り、古いフォークオイルを排出します。ドロドロで泥のような異臭のするオイルが出てきました……(笑)。
- ダストシールをマイナスドライバー等でこじって外し、中にあるストッパーリング(クリップ)を外します。サビて固着している場合は、潤滑剤を吹いて慎重に。
- インナーチューブとアウターチューブを、スライドハンマーの要領で「ガツン、ガツン!」と外側に何回か引っ張ると、オイルシールごとスポンと抜けます。
- 取り外したパーツをすべてパーツクリーナーで徹底洗浄します。アウターチューブの底に溜まったスラッジ(ゴミ)も残さず洗い流しましょう。
STEP 3:組み立て……のはずが、まさかの社外品トラップ発覚?!
- ここで、事前にネットで購入しておいたピカピカの「新品社外インナーチューブ」を投入!……するはずだったのですが、ここで旧車DIY最大の罠に引っかかりました。 【大拡散希望】社外インナーチューブを買う人はガチで注意!! いざ組み立てようとしたところ、なんとトップキャップのネジ山(ピッチ)が絶妙に合わなくて、キャップが全く閉まらないという事態が発生……!(これがあるから海外製の怪しい社外品は怖い!専用品って書いてたのにね、、、、)新品チューブの使用はあきらめて、もともと付いていた純正インナーチューブを、1500番で磨いて再使用することになりました。みなさんも社外品パーツを買ったときは、作業前に必ずネジが合うか仮組みしてチェックしてくださいね(泣)。
- しっかりと磨き上げ、サビを落とした純正インナーチューブに、ピストン、スプリングを入れ、アウターチューブに差し込みます。底のソケットボルトには必ず新品の銅ワッシャーを使用し、規定トルクで締め付けます。
- インナーチューブに傷をつけないようビニール等を被せ、シリコングリスを塗った新しいオイルシールを挿入。塩ビパイプを使って、ストッパーリングの溝が見えるまで真っ直ぐ均等に打ち込みます。
- クリップをはめ込み、ダストシールを装着します。クリップには錆防止のためにシリコングリスをぬりぬりしましょう。
STEP 4:オイル注入と油面調整(仕上げ)
- フォークを一番縮めた状態(スプリングは入れない状態)で、規定量のフォークオイルを静かに注ぎます。
- インナーチューブを何度もゆっくりストロークさせ、気泡が出てこなくなるまでしっかりエア抜きをします。しばらく放置して完全に泡が抜けたら、油面ゲージを使って規定値(ミリ単位)にぴったり合わせます。
- スプリング(向きに注意!巻きが細かい方が上)、ワッシャー、カラーを入れ、トップキャップを仮締めします。
- 車体にフォークを戻し、各部ボルトを規定トルクで本締めしたら完成です!
トップキャップはPOSHのイニシャルアジャスター付きに変更しました。フォークの硬さを調整できるので便利です。

まとめ
最後に強烈なオチがつきましたが、社外品のインナーチューブは「ネジピッチが違う」「微妙に外径が太くてトリプルツリーに入らない」といったトラブルが本当に多いです。今回は純正を力技で磨き直すことで事なきを得ましたが、やっぱりホンダの純正パーツの精度は偉大だなと痛感しました。
ブログの記事にすると一瞬でリカバリーしたように見えますが、現場でネジがハマらなかったときの絶望感は半端なかったです(笑)。
とはいえ、完全にリフレッシュされたフロントフォークは、ストロークさせた時の「しっとり感」が生まれ変わり、足回りの安心感が段違いになりました!
「フロントの接地感が怪しいな」「オイルが滲んできたな」という方は、足回りの安全のためにも、挑戦してみてください!
それではまた次回。今日もご安全にーーー!


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